昨年、突如として猪苗代に現れ、密かなブームを巻き起こしているお茶目なおばあちゃん”トシばぁ”。
謎の多いおばあちゃん”トシばぁ”の秘密に迫ります。
楽しいことを色々やっていたら、
ここにたどり着いたんです。
トシばぁこと福地寿泉(フクチトシミ)さんは、最近猪苗代に移住してきたのだそうです。
インスタグラムで様々な猪苗代の日常を伝えるその姿は、何故かいつもおばあちゃん。
そんなトシばぁのルーツとは一体何なのでしょうか。
福地寿泉さん:トシばぁが生まれる前に、猪苗代のフェスや道の駅で、ジュースを売ったんです。サンパーラーっていう店名で、猪苗代らしくてインスタ映えするおいしいジュースを。
白鳥をちょこんとあしらったり、色々楽しく考えて。アフロになって販売もしました。
初陣になるはずだった桜まつりはコロナの影響で見合わせたけど、その企画段階からお店を出すには目立たないととみんなで話し合っていて。
きっかけは、ワクワクでした。
ーーーその頃はまだトシばぁでは無かったんですね。
福地寿泉さん:今の形のトシばぁが誕生したのは、その後サンパーラーのメンバーと開催した”チェンジ”という企画の中でのことでした。
事前に何になりたいかを聞かれて。『じゃあ私、志村けんのひとみ婆さんが好きだから、おばあさんになってみたーい』って。
イベント当日、おばあさんのメイクをして、白菜を持って写真を撮って。
すごく楽しかったんです。
最初はメイクでシミやシワをいっぱいつけたんですけど、どんどん顔が汚くなるので、今は汚いお婆さんじゃなく元気なかわいいお婆さんを目指してます!
ーーー元気なおばあちゃんって良いですよね。
福地寿泉さん:磐梯山からのパワーと猪苗代湖からのパワーをもらってこんなに元気に長生きできるんです!
夕日の沈む時、猪苗代湖を眺める時、ここにいて良かったなって、ちょっとパワーをもらうんですよね。
そういう猪苗代をもっと知ってもらいたい。
実際に猪苗代のお年寄りはみんな長生き。すごいんですよ、長者番付!
コロナ禍で生まれたトシばぁが目指すもの
色々な行動を通して形作られてきたというトシばぁは、これからも変貌を遂げていく存在かもしれません。
福地さんは『猪苗代名物の白鳥になっちゃったらどうしよう!』と笑顔で語ります。
福地寿泉さん:とにかくSNSで猪苗代の発信をしていく中で、見ている人の心が一瞬でも緩んだり、元気になったらと思っています。
誰かの日常で、笑ってもらえる一コマになれれば。
悩んでたって答えは見えないし、心の緩んだ時はアイデアが出るじゃないですか。
笑っていれば、大丈夫。特にコロナ禍は笑うしかないですからね!
インスタ投稿の他にも、猪苗代に引っ越して来たばかりの人のために、いなラボのメンバーとして移住者相談会に関わったり。
そういう活動を通して地域の人と関わって、猪苗代をもっと知りたいなと思いました。
ーーートシばぁさんはいなラボというところに所属しているんですか?
福地寿泉さん:そうなんです。いなラボは年齢制限がないので、90アップでも大丈夫なんです!
いなラボは2016年に商工会青年部、青年会議所、JA農業青年連盟の青年3団体が結成した組織で、今はもっといろんなメンバーが入ってます。
猪苗代の食材を生かした地元のメニューを開発して地元のイベントに出店したり、地元高校のゲスト講師をしたり、農業体験や自然体験をしたりしながら猪苗代の魅力を伝えていて。
一人だけじゃできないことも、色々なメンバーの方と協力し合って実現しています。
トシばぁの元気の秘訣
心を豊かにしてくれる場所、猪苗代
ーーートシばぁさんから見た猪苗代のいいところって何ですか?
福地寿泉さん:渋滞が無いし、スキー場にもキャンプにもすぐ行けて、五感で感じる遊びがすぐできちゃう!
アートもある、音楽もある、他のイベントも。こんな贅沢なことって無いですよね?
それから猪苗代って田舎で観光地だから、自然もあるのに不便でもなく、食べ物も美味しくて住みやすい。
人も良いです。いなラボのメンバーの方もだけど、楽しい人がいっぱい。おいしい物とかおしゃれな雑貨を集めてマルシェを始める人なんかもいたり。
いつもつけている髪飾りは、ハンドメイドが得意な友人が作ってくれたんです。
ぱっと見上げたら磐梯山で、アクティビティーも豊富。
春は桜と山開き、夏は泳いでキャンプ、秋は紅葉トレッキング、冬はウィンタースポーツとか。
住むとまではいかなくても遊びに来て、一度は体感して欲しいです。
雪の下から福寿草やふきのとうが出てきた瞬間とか。小さなことが良いんです。
ーーーそんなトシばぁの元気の秘訣は何なんですか?
福地寿泉さん:楽しむこと。
せっかくの人生だから楽しんでいきたいじゃないですか。
楽しい事をしていくと自然と元気になりますよね。
そこに木があれば登ってみたいと思った。それで登った。雪の中に倒れこんでみたいと思って倒れた。そうしたら楽しくなっちゃった。
感情任せでやりたいと思ったらすぐ行動です!
トシばぁの宝物
もう一つの目標
トシばぁは今後、猪苗代のゆるキャラを経て観光大使になることを目論んでいるのだそう。くるくる表情を変えながら、楽しいことや夢の話はどんどん膨らみます。
福地寿泉さん:『みんな猪苗代に、来てくたされー!!』
ゆべしとかのCMに出られないかな、と思うんです。『天神様、くいっち!』どうですか?
ーーー百面相ですね!
福地寿泉さん:子どもたちにも、変な人がいても良いって伝えたいんですよね。
きっちり真面目にならなくても、自由でいいんじゃないかって。
特に、嫌なことは嫌って言えたほうがいいと思います。『出せる』が普通の方がいい。
嫌われたくないからって、感情に蓋をするのは良くないと思う。
私にも、アホな事を言ったり泣いたりするのを押さえつけられている感覚というか。自分を出せない時代がありました。
愛情は感じてたけど、そのままでいられなかった。そのままの自分でいいはずなのに。
努力しないことは問題だけど、何ができなくたって子供達にはのびのび楽しく生きてほしい。
福寿草は、福地寿泉(トシばぁ)の花なんです。楽しいことが湧き出るんですよ。枯れることなく。最高じゃないですか。
そんな人生でいきたい。そんな人生で生きましょう!
今回お話を聞かせていただいたトシばぁのインスタグラムはこちら。
Instagram: https://instagram.com/toshibabaaa
猪苗代内外の色々な投稿をしています!
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