学生服をはじめとする学校指定品の買い取り・販売活動を行なう、会津みどりの会という団体を取材させていただきました。
今回インタビューにご協力いただいたのは、立ち上げメンバーのひとりである船木 大さんです。
船木さんの本業はリサイクルショップの経営。本業を通じて培ってきたノウハウと、所属メンバーたちの知識をもとに、会津みどりの会では“子育て支援”に重点を置いた活動を展開しています。
着なくなった制服などを査定&修繕し、必要としている学生さんに安く届けるという取り組みは、どのようにして生まれたのでしょうか。
ご自身も子育て世代だという船木さんに、会を立ち上げたきっかけから今後の展望まで、たっぷりお話を伺いました。
子育て世代の負担を、少しでも軽くしたい
ーーーまずは、会津みどりの会の活動について教えてください。
会津みどりの会は、学生服の買い取り・販売を中心に行なっている団体です。着なくなった制服を買い取って修繕し、必要としている学生さんに使っていただく活動をしています。
ーーーどのようなきっかけで制服の買い取り・販売をやろうと思ったのですか?
私は普段、自営業で商売をやっているんですが、知人から「使わなくなった子供の制服を代わりに売ってくれないか?」とお願いされたときに、この活動を思いつきました。
私自身が子育て世代なので、学校関連の出費のなかでも、学生服は特に経済的な負担が大きいこともわかっていて。
だから約3〜4万円する新品の制服よりも、着なくなった制服を買い取って手頃な価格で提供し、経済的な負担を少しでも減らすことに意味があるんじゃないかと感じたんです。
ほかにも、身長が伸びて手持ちの制服が着られなくなった学生さんからの需要も想定して、買い取り・販売を行なっています。
ーーー具体的には、どのような流れで買い取り&販売を行なっているのですか?
実際のところ、いまは買い取り目的でいらっしゃるお客さまが大半なんです。販売に関しては、会津地方の各学校・各サイズの制服がある程度揃ってからかなと思っています。
買い取り・販売の流れとしては、着なくなった制服をお持ちいただくと、その場でスタッフが査定をいたします。そのあとクリーニングや修繕などを経て、価格を決めて販売する、というのが大まかな流れです。
ーーーちなみに、買い取った制服の修繕には他の団体さんが関わっていると伺いました。
はい。制服の修繕に関しては、がん患者さん向けにタオルで手作り帽子を作り、寄付する活動をしている「タオル帽子会あいづ」の皆さんにお願いしています。
裁縫などを得意とする方々ばかりなので、団体としてご協力いただき、可能な限りきれいな状態で制服をお渡しできるように仕組みを整えました。
子育て支援の輪を広げていくために
ーーーでは、この活動をやってよかったと感じるのはどんなときですか?
まだ始めたばかりではありますが、団体として立ち上げたことで、この活動に共感してくれる仲間たちがたくさん集まってくれたのは嬉しかったですね。
現時点で10名ほどの仲間がいるのですか、各々が持つ知恵や経験を会津みどりの会にも活かしてくれてて。
子育て支援に力を入れている仲間や、イベントの立ち上げ・運営を得意とする仲間などが集まってくれたので、この活動がうまく成り立っているように感じます。
あとは、会津みどりの会をメディアに取り上げていただく機会もあって。それを見た地域の方から「新聞見たよ」とか、「次に開催するときは教えてね」と言っていただけるのもすごく励みになりますね。
WEBのニュース記事を見て活動に興味を持ってくださる方も多く、今のところポジティブな反応ばかりいただいているので、とてもありがたいです。
ーーー最後に、会津みどりの会のこれからについて教えてください。
今後は、子育て支援の輪を広げることを目標に、イベントの主催と交流会の開催を実現させたいです。
具体的には子育て支援に関するイベントを、月に1回くらいのペースで主催しようと考えています。制服の買い取り・販売をはじめ、ハンドメイド雑貨のブースや、フリーマーケットの出店などを計画中です。
そして、制服の買い取り・販売を利用してくださったお客さまとの交流会をしたいな、という話も出ています。お客さまの声を直接聞ける機会が普段あまりないので、交流会を通してお客さまの声を聞き、今後の活動に活かしたいと思っています。
制服の買い取り・販売だけにとどまらず、仲間たちのアイディアをどんどん取り入れて、形にしていきたいですね。
ーーー船木さん、ありがとうございました。