取材記事

チャレンジを応援し、食を通じて町を盛り上げる  【ななかまど食堂 福地 喜裕さん】

猪苗代町新町にある「ななかまど食堂」。
こちらは曜日や時間によってお店が変わるシェアキッチンで、さまざまな飲食店が参加しています。

今回は、ななかまど食堂マネージャーの福地さんにお話を聞かせていただきました。
猪苗代出身の福地さんは、専門学校などの関係で7年ほど郡山にいたとのことですが現在は地元に戻り、ななかまど食堂では、お昼の時間にカレーラーメンやカレーうどんが人気の「しづや」というお店をご夫婦で営まれています。

「しづや」は、毎週火・水・木曜日の11:00〜14:00にランチ営業をしています。

さて、「ななかまど食堂」について、色々とお話を聞かせていただきたいと思います!

福地さんについて

ーーー福地さんについて教えてください。

ななかまど食堂を運営させていただいていて、ここのマネージャーをさせてもらっている時間が一番長いです。個人としては、理学療法士の資格を持っていてパーソナルトレーニングをやったり、「もみの樹」さんっていうリラクゼーションスペースがあるんですが、そこでストレッチとかリラクゼーションのコースを作ったりしています。

ーーーどういうキッカケで飲食の道に進まれようと思ったのですか?
元々施設や病院で働いてたんですが、施設や病院でリハビリをやっているだけでは人は良くならないねっていうことがあったので、食事のことと日常の楽しみを作るために個人事業を起こしたって感じです。

ーーーオーナーの遠藤さんとの出会いは?
青年会議所ってわかりますか?猪苗代の青年会議所の同期入会です。

「ななかまど食堂」の誕生秘話と現状

ーーーどのような思いでこの食堂は作られたんでしょうか?
元々オーナーの遠藤が企画したものだったんですが、猪苗代の観光動態を見ると局所的なスポットは混んではいるけど町内の動きがほとんどなくて、シャッター商店街になりつつあったんです。

特にここ49号線から一番遠いところにあるので観光客の車がほとんど通らないんですよ。あそこの通りをもう1回盛り上げたいなっていうのが遠藤の思いですね。

元々ここ焼肉屋さんだったんですよ。焼肉屋さんが猪苗代からなくなってしまう危機だったんです。前のオーナーがやめるっていう話が出て、それで遠藤くんは意地でもちょっと焼肉屋を残したいって言って、「ななかまど焼肉」っていう店舗を入れて、同時に飲食店にチャレンジしたい人の初期投資のリスクなしでチャレンジさせたいっていう思いもあって、こういう施設ができました。

ーーー実際にこの施設ができて、観光的な要素は広がっていっていますか?
そうですね、基本的にお店のコンセプトは各担当者が自分で決めるので、うち(しづや)なんかは平日の日中持ちだから観光客というより地域住民の満腹を支えるっていう形でやってます。猪苗代って夜、お蕎麦屋さんが全部閉まっちゃうんですよ。

早いんですよ。そんなところを解消したいって言って、長友くんは夜のお蕎麦やさんを始めたりしていて、そういうところは「あ、開いててよかった!」って言って来てくれる人も結構あるみたいです。

うちは大体お客様の半分くらい観光客ですかね。猪苗代には、蕎麦屋とソースカツ丼屋はいっぱいあるんですが、それ以外ちょっと試したい。っていう人がぼちぼち来てくださる感じです。

ーーー「ななかまど食堂」という名前の由来について教えてください。
はい、シェアキッチンっていう形態をとってるので、入る人がこう毎日変わるんです。
月曜日から日曜日までの7日間、ここでそれぞれ違う人がご飯を作るので、7つの釜戸がありますよ。っていうことで「ななかまど」。あと猪苗代の町の木がナナカマドなんです。なので両方の意味を持たせて「ななかまど食堂」っていう名前になっています。

ーーーホームページで5店舗入っているというのを拝見しましたが、今後も店舗は増えていく予定ですか?
そうですね。12月の稼働だと9店舗ですね。夜は毎日バラバラで入ってますし、お昼も土日ちょっと面白いお店が2件入ったので。朝カフェやろうっていう人が!猪苗代は、朝やってる飲食店ってほぼないんです。

みんなセブンイレブンに観光客が集まっちゃうので、それじゃちょっと味気ない、面白くないので朝からカフェやろうっていう人が、わざわざ北海道から来まして。

ーーーコンセプトに共感された方が、移住をされて来ているんですか?
冬だけ猪苗代に働きに来てるみたいです。自分の空き時間があるから、そこをこういう店舗運営に時間を使いたいっていうような、バリバリ働きたい方が来ます。

ーーーななかまど食堂は、朝から夜までずっと賑わっている?
そうですね、土曜日はもう朝8時から夜の23時まで!途中で1回切れますけど、朝カフェで夜はお蕎麦屋さんという感じです。

ーーーオープンされてから今までは、どんな感じですか?
最初は始まったとき4店舗ぐらいだったんです。元々の知り合いで、みんなで応援しようぜっていう人たちが結構来てくれたので最初は盛り上がりました。でも少し売り上げが落ちる時期もあったんですが、SNSの発信やメディアさんが取り上げてくれたりすることが結構多いので、そこで「あ、俺もやってみたい!」っていう人が結構来たんですよ。

それで今店舗ぎっちり埋まったので、オーナーとしての運営としてはちょっと楽になってきたかなっていう。システムが、オーナーさんはもう家賃しか取らないので、売上は関係ないんです。

ーーーちなみに、家賃はどのくらいですか?
施設利用料(月額)には、A〜Dの4種類あります。A.25,000円 ※税別 (土、日の8:00-16:00)、B.18,000円 ※税別 (月、火、水、木、金の8:00-16:00)、C. 25,000円 ※税別 (日、月、火、水、木の16:00-24:00)、D.33,000円 ※税別 (金、土の16:00-24:00)、共益費はなしです。

ーーー今後どうなっていきたいですか?
ななかまど食堂をもう既に3ヶ月で卒業した人もいます。それはいいチャレンジだったし、今後のためになったっていうことがあるので、どんどん店舗がローテーションしていって、何かしらの発見とか、いいものを見つけて卒業していってもらえると。

ずっといろんな人が順繰りで回れば、話題性もキープできるし街の活気に繋がるでしょう。
ななかまどの卒業生でコミュニティができれば、それも一つ面白いかな。いろんな展開が期待されます。

会津の魅力とは?

ーーー福地さんからみる会津のいいところは、どういうところですか?
私1回会津から出て戻ってきたので、多分住んでる人はわからないと思うんですが、本当にこんなに四季が綺麗な場所はないですよね。はっきりしているし、関東にいるとのぺっとしてますよね。ちょっと寒くなったかな?とか、夏はがっちり暑いですが。季節感があんまりないというか。

あと緑が少ないので紅葉であったりとか、真っ白になった山とかそういうのを見る機会もなかったりするので、四季折々の美しさを見れるっていうのはいいですよね。そういうところが1番ですね。あとは本当にいい人が多いです。飲食店やっていて変な悪いお客さんとかいないですね。お客さんいい人ばっかりです。

やっぱりコミュニティが関東よりもちっちゃい分、密接になるというか、「あの人の紹介だから!」ってお客さんを連れてきて、それが枝葉になって広がっていくみたいな感覚が多分関東にはないと思うので。そういうところはいいと思います。

読者へのメッセージ

ーーー最後に皆様にメッセージをお願いします!
はい、ななかまど食堂は本当に家賃を払うだけで、初期投資がかからない。会社としてやってるので、仕入れもかからないんです。純粋に家賃と仕入れ代を引いた総売上の残った分が、準委任契約の給与手当として入ってくるので、自分が「(飲食店関係で)こういうことをやってみたいな」っていう思いがある人は、ぜひご応募ください。

チャレンジできます!挑戦お待ちしております!

一番のメリットは、手軽にではないけど、「夢を叶えられる場所。」
本当にいろんな人が応募してきてるので。若松のちょっと高級バーの料理長をやっている人が、独立のために修行したいからって言って、今度内見に来るんですが、あとはかたや農家さんをやってる人が前職がホテルマンだったんですが、ホテルマンとバーテンダーだった人が、入ってバーテンダーをやったりだとか。

面白い人たちがいっぱいやっているので、飲食かじったことない人でも優しく教えますので(笑) 他業種大歓迎です。

ーー福地さん、ありがとうございました。今後のますますのご発展とご活躍、応援しています。

ABOUT ME
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Kaori
広島出身で、2021年12月から南相馬へ移住をしています。趣味は、旅することや写真を撮ることです。よろしくお願いいたします!