おたねくん1

みなさん、こんにちは!

突然ですが、みなさんは「おたねくん」に会ったことはありますか?

「おたねくんって何?」「妖精?」「小さい子?」いろんな声が聞こえてきそうですが、今回は、会津を代表するゆるキャラのひとつで、背が高くてひときわ目立つ「おたねくん」に詳しいお話を伺いにやってきました。

取材をさせて頂いたのはおたねくんと敏腕プロデューサーの目黒卓也さんです。

―――「おたねくん」という名前はかわいらしいですね?

「おたねくん」は会津地方の名産「おたねにんじん」に由来する非公認のご当地キャラクターです。歩いたりジャンプしたり、会話もできるので、お店のプロモーションや販売促進イベントに出ることもあります。

「おたねにんじん」は県内では「会津にんじん」や「会津おたねにんじん」などとも呼ばれているほか、一般的には「薬用ニンジン」、「高麗人参」などという名前でも知られています。

会津藩の貴重な収入源だったことも

―――歴史は長いですか?

会津の「おたねにんじん」は、日本人で初めて蒲生氏郷が持ってきたのがきっかけです。それまでは朝鮮通信使が持って来ていたのですが、何年も試行錯誤を繰り返して栽培に成功し、その種を各藩に渡したことから広まりました。その栽培に成功した場所が日光だったので、将軍からもらった種、なので、それに丁寧語の‘お’をつけて「おたね」にんじんになりました。

「おたねくんです!よろしく根!」

―――ということは、産地は会津ということで?

はい、会津では具体的には本郷、高田、美里、坂下地域などで、国内では他に長野や島根でも栽培されています。新鶴村にあるワイン向けブドウの栽培地は、かつてはおたねにんじんを栽培していた畑を利用しています。

おたねにんじんの栽培風景

栽培に向いている土地は気温が低くて寒く、水はけが良いところ。国内の産地はこの条件を満たしている場所ですね。種まき前の土づくりが大事な作業です。

――――見た目はごぼうに似ていますが?

実際のおたねにんじんを写真で見せていただきました。

そうですね。サイズは様々ですが、‘にんじん’というだけあって、人の形をしているのが好まれます。1年ものだと鉛筆より細く、2~3年ものはてんぷら用。多いのは5年もので、形が良く、太いものが好まれる傾向にあります。収穫は年中できますが、秋が一般的です。広い土地が必要で手間もかかりますが、その分大地から養分がたくさん蓄えられるので、収穫されるころには高い栄養価を持つ機能性の高い食材となります。

―――スーパーでよく見かけるにんじんとは違う?

本来は‘にんじん’といえばおたねにんじんで、‘キャロット’といわれる一般的なにんじんは後発です。形が似ていますが、おたねにんじんはウコギ科の多年草、’キャロット’はセリ科ですので、実際には違う植物です。

―――では、会津での知名度は高い?

残念ながら「栽培しているのは知っているけど、食べたことがない」という方が多いのが実情です。実際のおたねにんじんを見て「何これ?」という方もいます。

ふだんあまり目にすることがないおたねにんじんの実

日本産の朝鮮ニンジンは質が良く、会津藩の貴重な資金源として輸出されていたこともあって、「栽培する」文化があっても「食べる」という文化が定着していません。高齢化や栽培の難しさなどから担い手不足が心配な点もありますが、まずは広く知ってもらえたら良いですね。

カラダの内と外からメンテナンス

―――個性的な味がする、というイメージがありますが?

虫刺されの薬であるキンカンにおたねにんじんの成分が入っていますし、福島県立医科大学会津医療センター内の漢方医学センターで調合する生薬の一つとして使われています。

また、オール・イン・ワン・ジェルもありますし、福島市には石鹸もあると聞いています。おたねにんじんは食べても肌につけても良い素材ですから、ぜひこの機会に直接手に取ってみて体験していただきたいです。

選べる食べ方、レトルトカレーでも

―――お勧めの食べ方を教えてもらえますか?

苦味があって、おとなの味と言われますが、2~3年ものや細いひげ状の根の部分だったら天ぷらが簡単で一番食べやすいですし、急須に入れて2,3分待って抽出して飲んでも良いです。5年ものでしたらサムゲタンに使いますし、炊き込みご飯も美味。ほっとぴあ新鶴では年中食べられますし、会津美里振興公社からはレトルトカレーも出ています。ほか、はちみつに漬けたり、35度の焼酎に入れて保存したりしている方もいます。

「会津よろずや」店内はおたねくんグッズでいっぱい

会津若松市内には1年を通じて米、ナツメグ、玉ねぎが入った薬膳鍋を食べられる食事処があるのですが、ここでは食物繊維が豊富ですべてのツユを吸ったにんじんを食べるのがポイントです。粉末状に加工したにんじんもありますから、工夫次第で美味しくなります。

―――将来の目標は?

欲を言えば、もっと良いおたねにんじんを作りたいですね。自分の望んでいる、形が良くて、太いものを収穫したいです。出荷できるようになるまで5年かかっているから、重ねてきた時間の想いの丈を伝えたいと思っています。

―――ありがとうございました

サインにも気軽に応じてくれる、手先が器用で気さくなおたねくん。おたねにんじんの普及だけでなく、県の農産物への風評被害払拭活動にも広く貢献しているとのこと。これからも目が離せませんね。

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会津よろずや
会津若松市七日町2-37
七日町駅より徒歩4分 / 会津若松駅より車で10分
営業時間:月〜日 10:00~17:00
定休日:火曜日(祝日の場合翌日)
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板垣 愛

板垣 愛

埼玉県川越市出身。山形県鶴岡市にあるお寺に住んだ後、郡山市へ転居。本業は会社員。特技はカブトムシの幼虫を見てオスメスを当てられること。最近は会津の潜伏キリシタンに興味あり。