あなたは「笑いヨガ」という、体操と笑いを組み合わせたエクササイズのことをご存知でしょうか。
今回インタビューさせていただいたのは、会津への笑いヨガの普及を目指し、活動されている三富 尚美(みとみ なおみ)さんです。
三富さんは約3年前に東京からUターン移住し、西会津町の地域おこし協力隊として活動する傍ら、笑いヨガを中心とした講座をお持ちのヨガインストラクターさん。
今回は三富さんに、笑いヨガとの出会いや期待できる効果、そして三富さん自身の今後の展望までお話を伺いました。
地元・会津で笑いヨガ講座をひらいたきっかけ
ーーーまずは「笑いヨガ」とはどういったものかを教えてください。
笑いヨガとは、体操や掛け声などに「笑うこと」を組み合わせた健康体操のことを指します。
インドで発祥し、いまでは全世界で行なわれているエクササイズです。通常のヨガと同様に、身体的効果・心理的効果・生活改善効果・社会的効果などが見られます。
また、笑いヨガを行なうことで、具体的には以下のような効果が期待できます。
<笑いヨガの効果> ・ストレスやうつの緩和 ・血流の改善 ・血圧と血糖値の改善 ・免疫力の向上 ・自己治癒力の向上
地域の老人クラブやケア現場、介護予防教室などで行なわれていて、私が笑いヨガを知ったのも、前職のシニア向けヨガスタジオに勤めていたことがきっかけでした。
ーーーでは、三富さんが笑いヨガに出会ったきっかけはなんですか?
前職のヨガスタジオに勤めていたとき、上司の意向で笑いヨガを取り入れたのがきっかけです。施設の利用者さんがものすごく楽しそうに笑いヨガをやっている姿を見て、「私もインストラクターをやってみたい」と思うようになりました。
それでインストラクターに転向し、介護予防教室で利用者さんと一緒に笑いヨガをやるようになったら、私自身にもたくさんのいい変化を感じることができたんです。
たとえば、笑いヨガを始めたら7kg痩せましたし、日常生活においてあまりネガティブな感情を持たなくなったことが大きな変化でした。
このように、自分自身がメリットをたくさん感じられたことで「これからも笑いヨガを続けていきたい」と思い、現在に至ります。
笑いヨガを通して皆さんに笑顔と元気を届けられるこの活動は、本当にやりがいを感じますよ。
ーーーどうして東京からUターンし、会津で笑いヨガをやろうと思ったのですか?
高校卒業とともに東京暮らしを始め、そこから東京には17年ほど住んでいました。でも、笑いヨガを始めたことで心境に変化があり、“自然”や“田舎暮らし”に目を向けるようになって。
あるとき会津に帰省し、たくさんの自然に触れたとき、ふと「東京での生活はもういいかな」と思ったんです。それで3年前に思い切って、地元へのUターン移住を決めました。
あと、せっかく移住するなら住み慣れた若松よりも、自然が豊かな場所がいいなと思って。以前観光して感動した西会津町に移住することにしたんです。
いまは西会津町の地域おこし協力隊として活動しつつ、定期的にヨガ講座を持たせてもらい、地域の方々に笑いヨガを楽しんでいただいています。
また、笑いヨガはもちろん、通常のヨガやベビーヨガ、マタニティヨガや介護予防などの資格を取り、講座を実施させていただいたこともあります。
ヨガを通して、地域の活性化に貢献したい
ーーー笑いヨガ講座に参加した、地域の方々からの反響はいかがでしょうか。
東京で笑いヨガをやっていた頃は、やりたがらない利用者さんや、「なんでやらなきゃいけないの?」とおっしゃる利用者さんもいました。
だから移住する前は不安があったし、「受け入れてもらえないかもしれない」という覚悟はしていました。
でも、いざ講座に臨んだら、その場にいた全員が楽しそうに笑ってくれて。正直、それがすごく衝撃的でしたね。
ほかにも、移住してから最大で50名ほどの参加者が集まる講座もありましたが、そのときも全員が心から楽しんでくれているのが伝わって、とても感動しました。
地域の方に受け入れてもらえるか不安だった時期に、「そんなに心配はいらないんだな」と思えたのは、活動していくうえで本当にありがたかったです。
いまでは「みんなに笑ってもらうことで、地域に貢献できたら何よりだな」と思いながら活動ができています。
ーーーでは最後に、三富さん自身は今後どのように活動を広げていきたいですか?
4月いっぱいで地域おこし協力隊の任期が終わるので、いまは任期終了後に向けて起業し、準備を進めている段階です。
もちろん、今後も西会津町に住む予定でいます。西会津町を拠点にしながら、笑いヨガ講座をメインにお仕事を広げ、皆さんに元気を届けていきたいなと思っています。
具体的にはスポーツ系のお仕事をしつつ、笑いヨガ、ベビーヨガ、マタニティヨガ、ピラティスなどの楽しさを地域の方々と共有し、健康増進に貢献できたら嬉しいですね。
ーーー三富さん、ありがとうございました。
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